南楓苑では、毎年11月を「文化祭」の月として、利用者様・ご家族様・職員が手作りした作品を廊下いっぱいに展示しています。館内を歩くと、色とりどりの作品が並び、まるで小さな美術館のような雰囲気に包まれます。

展示品は、絵画、ぬいぐるみ、折鶴、ストール、手提げ、巾着、エプロン、アクセサリー、イラスト、食品サンプル、貼り絵、紙のブーケ(ペーパークラフト)、手編みの帽子・手袋、模型、小物雑貨などジャンルは多岐にわたり、作品を見ているだけで作り手の個性や温かみが伝わってきます。

特に利用者様の力作は、ご家族様や職員から「これ本当に手作りなんですか?」と驚かれるほどの出来栄えで、制作者の皆さんにとっても大きな励みとなっています。

展示期間中は、利用者様だけでなく、ご家族様も足を運ばれ、作品を眺めながら会話が弾む姿が多く見られます。

「懐かしい」「すごく細かい作業ですね」など、自然と交流が生まれるのも文化祭ならではの光景です。

日本では、学校や地域で「文化祭」が秋に開催されることが多く、これにはいくつか理由があります。

気候が穏やかで活動しやすい季節であること

芸術や学びの秋とされ、創作活動が盛んになる時期であること

農作物の収穫期を迎え、地域行事が多く行われてきた歴史的背景

こうした風習に倣い、南楓苑でも“秋を楽しむ行事”として文化祭を11月に開催しています。

今回の文化祭を通して、利用者様の新たな一面を知るきっかけとなったり、ご家族様との会話がさらに弾んだりと、作品展示がとても良い交流の場となっています。

今後も、季節を感じられる行事を大切にしながら、利用者様の楽しみや活力につながる取り組みを続けてまいります。